2012年5月18日金曜日

在バンクーバーの化学者・落合栄一郎氏による新刊『原発と原爆-放射能は生命と相容れない-』


現在福島原発の事故は収拾とはほど遠く、事故の現状ですら、ほとんど把握されていない。破壊が凄まじく、高い放射線量のため、人間が近づくことも難しく、調査は、精査をするには不完全なロボット頼りである。なんとかこのような現状を少しでも改善しようという努力はなされているようであり、それに携わる労働者に放射線被害がすでに起っており、死者もでている。また4号機は、現在も非常に危険な状態にあり、強い余震で、壊滅的な放射性物質放出を招きかねない。このような現状にもかかわらず、政府は終息宣言を出し、充分に科学的、技術的な検討もせずに大飯原発の再稼働を画策している。原発なしでも、充分に電力需要に応えられる事実には目を塞ぎ、電力不足を喧伝している。

一方、福島地元での避難区域の縮小などを政府が進める一方、放射能被害と考えられる様々な健康障害が、地元住民ばかりでなく、関東地方でも発生しているにも拘らず、そのような事実には政府は目をつぶっているし、したがって、組織的な充分な健康調査も行われていない。また、そもそもこの原因を作った企業に対する刑事責任の追求のかまえすらない。

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