2015年3月31日火曜日

日本政治の後進性<本澤二郎の「日本の風景」(1952)

<21世紀はアジアの世紀>
 21世紀はアジアの世紀である。衰退期に突入した欧米は、もはや隠しようがないほど明らかである。紙を印刷するだけの金融政策での景気対策は限界だ。
 経済の勢いは、欧米からアジアに移行してきている。そこに横槍を入れようとするワシントンの戦争屋は、日本の極右政権を悪用しようと企んでいるだろうが、そんなワナにはまるアジアではないだろう。

 日清戦争・日露戦争は、いうなれば大英帝国・ロンドン策略によるアジア人同士の代理戦争だった。いま同じ方法を、ワシントンの悪しき戦略家が用いようとしている。そうして日本財閥をリモコンして、長州政権を誕生させたとの分析も可能であろう。
 こんな手口に乗ってしまうような、現在のアジアではないだろう。
 21世紀はアジアの世紀である。このことに、福田康夫や鳩山由紀夫らは気付いている。長州首相の野蛮な暴走が、たとえ創価学会を利用しても成功するだろうか。信濃町がこれまで通り、大田や山口の意のままになるだろうか。
<ASEAN+2は本格始動>
 中国の海南島で開催されたボアオ・アジアフォーラムで、中国国家主席が東アジア共同体実現に向けてZ旗を掲げた。その手始めがアジアインフラ投資銀行の設立である。これにASEAN諸国首脳らが賛同した。
 ASEANと中国の経済関係は、一段と強まるだろう。韓国も参加した。2020年に向けて東アジア経済共同体は、たとえ日本抜きでも開花するだろう。その勢いを見て取れそうなボアオ会議だった。3月31日、日本政府はアジアインフラ投資銀行参加表明を見送った。孤立日本をここでも暴露した。
 地球もアジアも動いている。歴史の逆転はない。