2014年8月27日水曜日

「個体側の脆弱性」と言い放つ東電の真摯な対応

7月13日には、滋賀県知事選で安倍政権が擁立した元経産官僚の候補者が落選した。

知事選の最大の争点は脱原発の是非であった。

政府の御用新聞に堕落しているのが読売、産経、日経の三紙である。

安倍政権の集団的自衛権行使容認の閣議決定について、賛辞を示した全国紙がこの三紙である。

地方紙では、北国新聞(石川)、福島民友新聞(福島)、富山新聞(富山)以外の各紙は閣議決定を糾弾する社説を掲載した。

読売、産経、日経の突出ぶりがよく分かる。

その一角を占める日本経済新聞が実施した世論調査でさえ、原発再稼働に反対の世論が過半数を占めている。

日経新聞とテレビ東京が8月22~24日に実施した世論調査では、原発再稼働について、

再稼働を進めるべきだ   32%

再稼働を進めるべきでない 56%

の結果が示された。

普通の新聞なら、見出しは、

原発「再稼働進めるべきでない」56%

とするだろうが、さすがは日経新聞である。見出しは、

原発「再稼働進めて」32%

とした。不思議な新聞である。

東京電力はテレビ朝日の取材に対して、

「真摯に対応してまいりたい」とコメントしたが、口頭弁論での言い回しは、原発事故被害者の気持ちを逆なでするものでしかない。

慇懃無礼という言葉があるが、「真摯に」と言葉の上でだけ述べて、心のなかでは、被害者を単なる「個体」としか見ていないのだ。

人として見ることもなく、個人として見ることもない、単なる物質。それが「個体」である。

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